シンガポール、マレーシア、それと表参道に店舗を構えるNumber76。
元ACQUAで当時最速でスタイリストになり、その高い技術をロジカルに組み立て、スタッフ教育を任されていた浜口さんが展開しています。
表参道店（Hair Salon NALU）の特徴は、東京で1番？の外国人客の多さ、カラーを筆頭とした技術の高さです。
英語を使いたい、技術を学びたい。また、カラーが好き、得意な美容師さんには特におすすめです。お子さんのいる美容師さんにとっても整備された環境があります。
今回は、美容学生時代に仙台から月一でNALUに通っていた新卒のスタッフや、保育園児のお子さんのいるスタッフのNALUでの働き方、そして約20年表参道界隈で働いてきたスタッフから見たNALUと他店の違いなどをご紹介します。
美容室に限らず、飲食でもアパレルでも競争の激しい表参道。
1年ぶりに来たサロンのある原二本通りも、いくつかのお店が消えて新しいお店になっていました。ここでやっていくことの難しさがわかります。
そんな環境の中、表参道駅から徒歩3分という立地で約18年、Number76のカフェと美容室は続いています。
その理由はシンプルで、お客様に支持されているから。
ひいては、スタッフの質の高さ＝教育の質の高さだと思います。
ーー仙台から通った美容学生時代。
「この美容室、もっとみんなに知れ渡っていいと思う」
そう話してくれたのは、昨年4月に新卒で入社した岩橋さん。
岩橋さんは、福島県会津若松市の出身の21歳。
仙台ビューティーアート専門学校を卒業して、NALUに就職しました。
でも昨年、NALUは新卒を募集していませんでした。
「どうしても入りたくて。専門2年生の時にサロンに電話して5日間働かせてもらう研修があるんですけど、それも一回断られて…。でも粘ったんです」
「やっとアポも取れて働かせていただいて、『やっぱりここで働きたい！』と思って、ほぼ毎月のように通いました（笑）」
▏仙台から！？
「そうです。仙台からこっちに来て、髪の毛やってもらって帰る。最後に『はらたきたいですっ！』って言って帰るみたいな感じでした（笑）」
明るくそう教えてくれた岩橋さん。
新卒採用をしていなかったにも関わらず、そのお人柄と、熱意と行動力で経営方針まで変えてしまったと言っても、言い過ぎではないと思います。
ちなみに、採用された2年生の12月まで、NALU以外受験しなかったそうです。
ダメなら中途で入るつもりだったと、さらっと言ってました。
ーー英語と、かわいいカラー。
▏そもそもどういうきっかけでNALUを知ったんですか？
「専門学校に通い始めた頃、将来的に英語も話せたら有利なんじゃない？みたいに思って、英会話教室に入ったんですよ」
「で、そのうちに、英語を使えたらもっといいんじゃないかな？と思って。それで、外国人が多いサロンを、東京とか仙台とかでピックアップして、全部行った中で私が働きたいなって思ったところがNALUなんです」
「あとはカラーが得意。カラーのかわいい美容室がよくて」
そして、東京ではNALUともう一社に絞られたようです。
「もう一社は仕上がりが今までで一番好きな仕上がりだったんですけど、つまらなくて」
▏え？つまらない！？
「なんかスタイリストとの話がつまらなくて。その方はなんでもいいからおれの技術を見てくれっていう男性のスタイリストだったんですけど、話も続かないし、話してもくれないし」
そして、ピリッとした空気感が岩橋さんには合わなかったそう。
ーーーNALUの雰囲気が好き。
「そのお店に入った雰囲気と、NALUに入った雰囲気。完全に私は76の雰囲気が好きだと思いました」
外国人の多さ、カラーなどの技術はもちろん、接客に対する姿勢とスタッフの人柄。そしてお店の雰囲気。もうNALU以外は考えられなかったそうです。
▏実際に入ってみてどうですか？ギャップなどはありましたか？
「ギャップはないです。もう私が感じてたままの人たちでした。みんな優しいし、技術もすごく高い」
「私もずっと通ってたんですけど、仕上がりに満足いかなかったことはないのですごいなって思います」
それでも、入って悩んだこともあったそうです。
ーー1年目、悩みました。
「なんかもうちょっとできると思っていたことが、ほんとに何もできなくて」
「例えば、英語も私が習ってた英語は楽しくわいわい、何でもいいから話そうみたいなやつだったんです」
木曜は18時に営業終了。そのあとに練習します。
「でも当たり前と言えば当たり前ですが、このお店に入ったら社会人として丁寧な英語を話さなくちゃいけない。文章もちゃんと。そう思ったら何も話せないし…結構最初は病みました（笑）」
英語に限らず、もう少し自分はできると思ってたけど、ぜんぜんできないし、うまく笑えない時もありました。
アシスタントの仕事は99.9%が大変。そう言い切る岩橋さんですが、それでも辞めようと思ったことは一度もないと。
ーーそれでも、辞めない理由。
その理由の一つに、他のお店では経験できないことがNALUではできるから。
例えば、カラーの技術。
「ウィービングとかハイライトの技術があって、同じ学校から上京した友達は、それをやらないで次のステップに行くからカラーを塗れるのは早いんです」
「それ以外にもNALUのほうが細かい技術をやっているから、ちょっと遅くなるけど、絶対そっちのほうがいいと思ったし、何よりお願いしたら絶対見てくれる（笑）先輩たちは」
表参道周辺に就職した友達が何人もいるそうですが、練習内容も違えば、悩みもぜんぜん違ってくるそうです。
「みんなシャンプーでクレームが入ったりとか、先輩に好かれないとか（笑）でも、私は外国人のお客様とうまく話せないとか、今やっているカラー練習がうまくできないとか。悩みも違ってくるんです」
それだけでなく、待遇もいいと。
ーー待遇がいいんですよ！
「めっちゃいいですもんうち！めっっっっちゃいいです！めっっっっちゃいいんですよ！」
岩橋さんはほぼ絶叫に近い声で教えてくれました（笑）
「もうやめれないですね。最高にいいと思います。たぶんこの辺で働いてるひとたちと比べたら何千倍もいいと思う」
「休み二日だし、保険全部入ってるし。有給はあるし、夏休みはあるし。基本給は高いし、カフェの賄いが毎日食べれるし、不満は全くないです」と即答してくれました。
NALUにネガティヴなところはないとおっしゃっていた岩橋さん。
あえて言うならば、原宿系っぽいかわいい雰囲気の人たちを、もっとターゲットにしていきたとのことでした。
僕も前回、今回と取材をして感じたのは、ほんとにスタッフの皆さんがあったかい。
取材・撮影中もとても気遣ってくれるし、そういうところにも岩橋さんは魅かれたのだと思います。よくわかります。
「長くいるスタッフは特に飯島なんかもそうですけど、なんだろう…浜口イズムみたいな（笑）やっぱり受け継いではいると思います。人への気配りだったりとか、そういうのも教わっているので」
そう教えてくれたのは、入社して14年になる砂田さん。
保育園に通うお子さんのいる砂田さんは、千葉県津田沼市の出身。
ハリウッド美容専門学校を卒業後、2店舗を経てNALUに入ります。
今も津田沼から通勤している砂田さんは、10時半〜17時までの勤務。
かつ、出勤は、水、木、金、土の4日間。でも正社員のため社会保険もバッチリです。
いまでこそ働きながら子育てをされていますが、出産前は専業主婦になろうと考えていたようです。
ーー育児と仕事を両立することの意外なメリット。
「本当は専業主婦がよかったんですよ。私、専業主婦の母に育てられたので、なんか働くお母さんっていう像が私にはないんですよね」
留学経験などもないですが、英語が話せるアシスタントさんです。
「なので、オーナーにも子供を産んだら、専業主婦希望です。みたいなことを言ってはいたんです。でも、育休の時は専業主婦になるわけじゃないですか。やっぱり自分には合ってないんだなって。美容師が好きなんでしょうね」
美容師をしていたほうが、むしろリフレッシュになる。オンとオフが切り替えられる感覚があるそうです。
それを実感した砂田さんは、美容師に戻ることを希望。
日々スタッフの協力も得ながら、子育てしながら働ける環境を整えてくれたそうです。
ーー育児への理解と、環境を整えてくれました。
「子供の発熱などで、何回か急な早退もありましたが、その時は他のスタイリストが施術を代わってくれたり…。毎回スタッフ全員に助けられ、本当に感謝しています」
▏しかし、これだけ長くNALUに勤めているのは、環境だけでなく働く場としての居心地の良さもあったのでしょうか？
「そうですね。それもありますし、出産して子育てして、それでも働き続けていける環境を提供してくれたっていうこともあります。でもやっぱり浜口さんがオーナーだからかなあ。って思いますね」
ーーNALUに勤め続けている理由。
元々、砂田さんがNALUに入る決め手となったのは、浜口さんの考えや目標に共感して、一緒についていきたいと思ったから。
それは、海外への展開もそうだし、カフェの地下に美容室があるといった当時珍しかったコンセプトなどもそう。そして、美容技術や接客に対する考え方も。
「昔はいろんな無茶ぶりもあったんですけど（笑）、いま思えばそれも自分の引き出しの一つになって、自分のためになってるんだなと思えます。いろんな経験をさせてくれています」
いまお子さんのいるスタッフは砂田さんひとりだけです。
通勤に往復3時間かけ、保育園に通うお子さんを育てながら美容師をしています。
時間に融通の利くフリーランスを考えているママ美容師さんもいると思います。
でも、社会保険も完備された環境で、子育てをしながら働ける美容室がここにあります。
フリーランスはあくまでも『個』人事業主です。子供の体調不良などで、急な早退をしなければならない場合、理解してくれる仲間、対応してくれる仲間がいる環境は心強いと思います。
最後に、ベテランのスタッフの1人飯島さんをご紹介します。
飯島さんは、群馬県板倉町の出身。真野美容学校を卒業後、南青山にある有名美容室に勤めます。その後1店舗を経て、NALUに就職。
僕はてっきり飯島さんが店長だと思っていたんですが、違うようです。
NALUでは、店長を設けていません。
スタイリストそれぞれに役割があり、臨機応変に対応しています。
また、スタイリストにランク分けもないですし、アシスタントにもありません。
フラットなチームです。
ーーassortさんの存在と、NALU。
NALUの強みの一つ、それは外国人のお客様の多さです。
この界隈から六本木、広尾にかけては外国人が多く通うサロンも多くありますし、assortさんなどはかなり目立った存在ではないでしょうか。
assortさんは私たちがベンチマークにしているサロンの一つですし、いわゆるブランドサロンと言えるサロンの一つだと思います。
▏それでは、そのうえでどういった違いを出していくべきだと思いますか？
「私たちは小さい箱だし、今のほとんどのスタイリストは創業当時からアシスタントとして入社し、15年近くNALUのお客様と一緒に歩んでいます。なんかもう他人同士の空間ではないんですよね」
「家族の一員というか、たまに会う親友みたいな、だから自然とようこそ我が家へみたいな接客になっちゃいますし、逆にそれが私たちの強み」
「こうなりたいっていう明確なスタイルを持っているお客様が多いのもあると思うのですが、しっかり聞いてあげて、出来るだけ寄り添ってあげたい」
「もちろん、会社としての生産性だったり、考え方って違うと思うんです。でも、私たちはもっとお客様に寄り添えるっていう点で違いを出していけたらいいかなと思いますね」
「自分がもし外国に住んでいたら、なんか親切に友達みたいに接してくれた方が嬉しいと思うし、拙い英語でカッコつける必要もないですし」
有名YouTuberのSharlaさん。海外のYouTuberに取り上げられることもよくあります。
外国人の来客数の多さと、英語を学べる環境などは、いままでたくさん触れてきました。
そこについても間違いなく日本で希少な美容室のひとつです。
ーーNALUで得られること。
▏それ以外に、中途入社のスタイリストは、NALUでどんなことが得られると思いますか？
「表参道という場所での新規集客の部分でいうと、新規の方はたくさん来られています」
「牧野が入って丸1年、それでいまの100-130万っていう売り上げは、顧客ゼロからだとすごいと思いますし、浜口が常に言っていますがNALUは海外で得た経験やスキルを日本で発揮できる場所にならないといけない」
NALUに勤めて約1年。ワーホリで海外にいた頃より英語が上達したそうです。
「そんな経験はもっと日本の美容にシェアされるべきだし、100年後も日本が美容を牽引するならば日本人だけを理解していてもダメだと」
私もそう思うんです、やはりカラーの技術だったり、いろんな人種の毛髪に触れられるという点でも、自分のデザインに対する視点が広がりそれがキャリアにつながると。
海外勤務がひとつの目標だった前述の岩橋さんは、「海外で働かなくてもいい。むしろここのほうがいろんな国の方を施術できる」そうおっしゃっていたのも印象的でした。
ーー新しい発見。
「最近本当に思ってたんですけどね、やりがいしかないんですよ」
14年NALUに勤めて、いまだにやりがいしかないと。
「日本人だけだったり、いつも来てくださるお客様だけに施術していると、どうしても幅がせまくなるというか…」
「そう言った中でどうしても日本は髪色だったりできないものとか、これやっちゃうと会社いけないとかそういうのってあるじゃないですか？」
「でもうちのサロンではそういうリミットがないんですよね、今までの顧客にも昔だったら考えられない提案をしてたりとか（笑）。やっぱ美容師が変わらないといけんですよね」
「美容師の原点であるモノづくりっていう部分で常にモノづくりができる、クリエイティブなものに触れていられるんです」
飯島さんは、20年弱美容師をやっていて、いまだに新しい発見があるそうです。
「恥ずかしいんですけど、これってこんな風にやるんだ！みたいなのが、いまだに続くというか（笑）でもこれってすごくないですか？そういう部分では常に初心なんですよね。」
本当にいきいきとした表情で、毎日が新鮮だと飯島さんは教えてくれました。
「やっぱり人が好きだったら、そういったことにも興味関心持てると思うし、だからなんでしょうね…もうほんとに当たり前かもしれないですけど、グローバルな視野があって、人が好きで、とことんカラーを追求したい人だったら、NALUはいいんじゃないかなと思いますね」
最後に、前回インタビューした牧野さんの一年後もコラムでまとめています。
NALUで働いて、英語は留学中より伸びたそうです。そんな話も載せていますので、ぜひそちらもあわせてご覧ください。
Hair Salon 76 NALU
社員数
5名
①スタイリスト（男性1名・女性4名）
②アシスタント（男性1名・女性2名）
平均年齢
30歳
坪数
21.2坪
セット面
8面
店舗数
9店舗
お客様年齢層
10〜20代：50%
30〜40代：50%
50代〜 %
お客様国籍比
日本人60%
その他40%
募集
①スタイリスト
②アシスタント
雇用形態
①正社員
②業務委託
③パートタイム
資格
美容師免許
語学力
不問ですが外国人が多いため英語を活かせる環境です。
勤務地
東京都渋谷区神宮前4-9-2 神宮前MMビル2F
勤務時間
（平日）10:30〜20:00
（土曜日、日曜日、祝日）10:00〜19:00
※1.木曜日はトレーニングのため18:00閉店
※2.お子様のいらっしゃる方は、時短勤務、勤務日数の短縮も可能です。
給与
①正社員/スタイリスト
：月給 22.0万円〜＋歩合
・売上額により歩合給あり
（売上額によって歩合率が異なりますので、ご応募後気軽にお問い合わせください）
・年次昇給あり
②正社員/アシスタント
：月給 18.0万円〜22.0万円
・各チェック項目をクリアごとに5,000円昇給
③業務委託
：売上の約50%
パートタイムのスタイリスト、アシスタントも募集しております。
昇給
有り／正社員は年次昇給
賞与
有り（業績による）
交通費
上限１万５千円
福利厚生
交通費、各種社会保険、海外研修等の研修制度
まかない(弊社カフェより)
各種手当
住宅手当（アシスタントのみ、自転車通勤の場合２万円）
インセンティブ
休日
・完全週休2日制
・長期休暇あり（夏季休暇5日、冬季休暇5日）
・有給休暇(年間6日間※満2年勤務ごとに1日追加)
・お子様のいらっしゃる方は、日曜休み等、ご希望の休暇日もご相談ください。
夏期休暇
5日間
冬期休暇
5日間
その他待遇
海外店舗スタッフによるプロフェッショナルな英会話講習
子育て中のスタッフに対するフォロー 等
就職祝い金
20,000円
選考プロセス
下記「問い合わせ・応募」ボタンより応募→
履歴書提出→書類選考→面接→採用
過去の募集記事です。こちらもぜひご覧ください。
『外国人の多い東京の美容室』
