2回目の掲載になるatelier fagot（アトリエ・ファゴ）さん。
前回の取材から3年経ち、いろいろなことがありました。
フランスと日本を行き来できる環境の確立、フランス政府公認アカデミーサロンの発足、韓国とのつながり、ファゴグループとしてのスタッフの独立。そしてファゴの新ブランド構想。
理想とする美容室に順調に進んでいるファゴさんが、アシスタント、スタイリストを募集します。海外に興味のある方、独立を考えている方など、ぜひご覧ください。
アトリエ・ファゴ 所沢店
最初に取材したのは、片山芽美（以下、Memi）さん。
Memiさんは神戸市の出身。都内の美容学校を卒業しました。
19歳になる年に入社したMemiさんは、現在23歳。スタイリストになってから丸2年。
ーー「みんな優しいんです」
いまは美容師が楽しいと話すMemiさんも、アシスタント時代は辞めたいと思うこともあったそうです。
「月一回の試験に合格するために毎日練習したり、セミナーやサロンの行事があったり。どこの会社でもそうだと思うけど…」
Memiさんは、僕たち主催の合同サロン説明会でファゴさんに入社しました。
「経済的にも時間的にも、最初はきつかったなというのはあります。ぜんぜん生きていけるレベルですけどね（笑）」
それでも続けてこられたのは、スタッフや先輩、親にも支えてこられたから。
みんな根が優しいと思うのは、入社以来変わらないそうです。
仲がいいのも変わらず。いまは先輩とルームシェアをして暮らしているほど。
「なんかほんと一人一人優しいんですよ。やっぱり美容師なので個性は強いんですが、根はすごい優しい。それで助かってるなって感じています」
でも、美容師を辞めなくて本当によかったと思えたのは、スタイリストになってからだそうです。
寒かった日。お客様の子供のすそを直すママ美容師のEmikaさん。
ーースタイリストになって一変した世界
「やっぱりスタイリストになってからのほうが全然おもしろいです。それは『スタイリストにならないと分からなかった』と気付けたので、辞めなくてほんとによかったです」
もちろん、アシスタント時代も楽しく、やりがいもあると思います。
例えば、シャンプーやヘッドスパにも力を入れているファゴさんで、シャンプー指名が入る。これも楽しさや、やりがいの一つだと思います。
でも、「スタイリストになったら世界が変わる」と。
そう思えるようになったきっかけの一つが、フランス・ナントでの勤務。
ーーフランスでのサロンワーク
Memiさんがフランスに渡ったのは今年の5月、スタイリストになって約1年9ヶ月後。ナント店では3ヶ月間勤務したそうです。
週1日は語学学校、週3日はサロンワーク、残りはフランスの文化、美容に触れるための自由時間。
サロンワークでは、日本で開発したトリートメントが、ヨーロピアンの髪質に合うかテストをしました。
また、ファゴのオーナー田中辰太郎（以下、Shin）さんの後輩でもあるフランスの美容室オーナーからカット講習を受けたり、ヨーロピアンに対して縮毛矯正やバレイヤージュなどもしたそうです。
オーナーのShinさん
そこでは、日本との違いに驚くこともある一方、気付きも多かったそう。
「でもやっぱり、髪の毛は髪の毛なんだなって」
「最初は、アフロの方とか縮毛矯正できるかな？とか、カットも大丈夫かな？とか、不安はいっぱいあったんです」
ーー海外での経験
「でも、しっかり髪質見て診断して、真剣に髪の毛に向き合えば敵わないものはないんだなと。それが本当にわかって、なんか自信もついたんですよ」
そして、こんな自信も。
「もちろん周りの支えがあったからなんですけど、知らない土地でもやっていける、なんとかなる、そして楽しくできるっていう自信もつきました」
またフランスで勤務できる機会があれば行きたいですか？と聞くと、「行きたいです」と即答。
とてもいい経験ができたようです。
Memiさんは、この経験を通して、改めて美容が好きになったと教えてくれました。
一番大きな収穫は、そこかもしれません。
スタッフの人の良さと、フランスでの経験。それともちろん本人の努力と、技術に対するファゴの熱意。それらが積み重なって、いま美容師が楽しいと言える状況を作ったのだと思います。
次にご紹介するのは、新卒でファゴに入社し、ファゴグループとして独立した大森さんです。
大森さんは東京美容専門学校を卒業後、ファゴに入社。
結婚を機に退社した後、2店舗を経て独立しました。
いまは保育園に通うお子さんを育てながら、生まれ育った埼玉県深谷市で『hair & spa juco.』という美容室をされています。
約9年ファゴに勤めた大森さんに、ファゴの魅力や、グループとして独立するメリットなどを聞いてきました。
ーー『人の温かさ』を感じた9年間
しかしそれだけ長くいたのは、居心地の良さもあったのでしょうか？
「うーん…お客さんっていうのも大きかったですけど、やっぱり人の温かさですね」
大森さんも何度も辞めたいことはあったそうです。
それは、教育熱心なファゴさんについていくのが、大変だったのも理由のひとつ。
「でも、Shinさん、（取締役の）Hikaruさん含め、いっぱい飲みに連れていってもらったり、ご飯に連れていってくれたり。ほんとに一人暮らしの私にとってはお父さん的な存在の人たちでした」
取締役で、トップスタイリストのHikaruさん
ーーフランス、韓国でのサロンワークと撮影
また、大森さんもフランスに2回、韓国にも撮影で2回行ったそうです。
フランスにはスタイリストデビュー前に行ったそうですが、初めて髪を切ったのがフランス人だったとのこと（笑）また、一から着付けを学び、着付けとメイクをフランスでしたこともあります。
そして2013年にファゴを退職。もう辞めてから5年が経ちます。
5年経っても関係が続いているのは、ファゴさんの『人の良さ』の表れの一つではないでしょうか。
ーーファゴグループとして独立することのメリット①
そして、お店をオープンして1年。
ファゴグループとして独立したことに、どんなメリットがあるのか聞いてみました。
「Shinさんと話してたのは、お客さんにとってのメリットだよね。と」
所沢店店長のAkinaさん。スタッフさんたちと知り合って8年、みんな優しいです。
「例えば、お客さんが引っ越しなどで美容室を探している時に、ファゴとしてお互いを紹介できますから」
他にも、ディーラーさんからの商品の仕入れ価格を、グループとして発注することで安く仕入れる。また、単店だと扱える商品が限られてしまうことも、グループにすることで扱うこともできる。
それから、ファゴさんのHPにはグループサロンとしてHPのリンクも貼ります。
そうすることで、グループサロンのHPへのアクセス数もアップしたそう。
国内だけでなく、海外でも活躍されているファゴさんの看板を、目に見える形で背負えること。そうすることで得られる信頼もとても大きいと思います。
ちなみに、グループと言ってもロイヤリティーを本部に払うなどは一切ないそうです。
hair & spa juco.さんの店内
ーー最後に、ファゴの魅力をお願いします。
「ひとつは、やっぱりフランスにお店があること。そこは大きいと思います。フランスとか海外に興味のある方には」
「それと、フランス以外でも韓国で撮影とかヘアメイクとか、Hikaruさんはじめいろんなことを教えてくれるんです」
「そういうサロンワーク以外のところも、すごいやっているので特徴のひとつだと思います」
こう活躍の場が広いのは、技術の高さの証拠であることは言うまでもありません。
加えて、Shinさんをはじめ、スタッフの皆さんも人として信頼されているからだと思います。
「あんないい会社なんで辞めちゃったんだろうって思います（笑）辞める時もこれ以上いい会社はないだろうと思ってたんですけどね」
「Shinさんもよく人の良さだよって言うんです。ファゴの根本はそこじゃないですかね」
大森さんとhair & spa juco.
最後に、オーナーのShinさん。
前回の取材からファゴがどう変わってきたか？そして、今後の展開についても聞いてきました。
ーーフランスと日本を自由に行き来できるファゴのスタッフ
まずフランスと日本を自由に行き来できる環境。
これにはついては、環境を整備できたようです。
「日本で言うところの労働基準監督署みたいなところがあるんですけど、そこに申請するだけで3カ月までは正規で働ける環境を作ったんです」
それ以上働くことも可能。
実際、ハナミズキ店で働くemikaさんは1年フランスで働いたそうです。
ーーフランス人スタッフの来日
全てがイケメンすぎて女生徒さんたちのどよめきがすごかったです。
また、今年はフランスから日本に研修に来たフランス人スタッフもいます。
Justin（ジュスタン）さんです。23歳ながら、ナント店で技術（特にカット）とデザインの責任者をしています。
来日したJustinさんは、資生堂美容技術専門学校で学生に向けてデモンストレーションをやりました。実際ぼくも取材させてもらいましたが、あんなに熱心に生き生きとした学生を見たのは初めてです。資生堂美容学校さんでは、来年の開催もすでに決定しています。
また、銀座にあるサロンさんで、在日フランス人に対するサロンワークも行いました。
カラーリストでサロンオーナーでもある美容師さんがカラーを担当。カットはJustinさんというコラボ企画です。
言葉の微妙なニュアンスの違いから、今まで納得のいく仕上げにはならなかったフランス人のお客様。
「このスタイル覚えておいて。また同じのにしてもらうから」。そう言い残して、笑顔で満足そうに帰るお客様が印象的でした。
ーーフランス政府公認アカデミーサロンとしてのファゴ
フランス関連でいえば、2017年にフランス政府公認のアカデミーサロンにもなりました。フランスの日系サロンでは、おそらく初。
これは日本で言うところの職業訓練校にあたり、ファゴさんでセミナーを受けた美容師は国から助成金が出るそうです。そこで教えるのは主にカットと縮毛矯正。
そして実はファゴさんは、フランスだけでなく、韓国とも結びつきが強かったんです。
ーー韓国とファゴ
「10年くらい前に、1年間で120回くらいセミナーをやってたんですよ。韓国で。そこで有名な美容室の経営者とか、業界誌、メーカーさん、ディーラーさんと知り合いました」
「あとはソウルコレクションっていうファッションショーのヘアメイクを何年かファゴで担当していて、デザイナーさん達からもその時にいろんな話がきましたね」
例えば、韓国の超有名サロンからの教育の依頼や、誰もが知っている有名人からの施術の依頼。
大手芸能事務所から『atelier fagot』の権利を売ってほしいなんていう話もあったそう。
ここには書けない内容がたくさんあります。
つい先日、Shinさん、Justinさん、スタイリストのKiyomiさんが、韓国で撮影の仕事に行きました。
今でも韓国の多くのサロンや美容師さん、メーカーさん、業界誌の方々と交流のあるファゴさん。これからも韓国で仕事をする機会は少なくなさそうです。
ーーファゴグループとして独立することのメリット②
ファゴのグループ化についても進んでいました。
いまファゴさんから独立した2名の元スタッフが、グループサロンとして活躍されています。
前に書いたとおり、グループサロンからファゴへのロイヤリティーなどはありません。
「賛否両論あると思うんですが、そこで利益を生んでどうのっていうのはあまり考えてないんです」
「やっぱり教育を共有したりとか、オリジナルのプロダクトを作って販売していくとか、そういうことしたいと思っています」
「あとは、一番はやっぱりお客様。例えば転居して、ファゴのグループがたくさんあると安心じゃないですか。お客様を共有することは一番大きいかな」
ーー他にはどんなメリットがありますか？
「あとは、女性スタッフが産休でフルタイムで働けなくなった時に、ベテランになればなるほど、いろんな経験や知識が出てくるじゃないですか。いろんな商品も知り尽くしてるし」
「そういうスタッフがオリジナル商品の開発とか、販売の管理とか、そういう仕事ができてくると、よりグループが生きてくると思っています」
「だから、売上を本部に何パーセントくださいとか、毎月いくらかかりますよとか、そういうのはないんですよ」
やり方次第ではほかにもメリットはたくさんありそうです。
最後に、これからのファゴさんについて。
ーーファゴのこれからと、新しいブランドについて
まだまだ構想段階ではあるものの、ファゴさんは近い将来、新しい別ブランドも考えているようです。それはもっと若い世代に向けたブランド。
「ベテランが働きやすい環境と、新卒とかの若い育成世代が働きやすい環境は、同じサロンじゃ難しいと思ってて」
スタイリストのSakikoさんも実はぼくらの説明会からファゴさんに入社しました。
と、言うと？
「いまのファゴブランドっていうのは、どちらかと言うと大人の女性、それもナチュラル系寄りを得意としてます」
「だから、比較的若い子たちが育つサロンをファゴでやるのはちょっと難しいというか。例えば、ああいうブリーチのヘアーとか、カラーとか。そういうのはもうちょっと若い世代のお客さんじゃないですか」
「それをファゴじゃない別ブランドで作っていこうかと考えています」
これからの時代、オールマイティーなサロンより、何かに特化したほうがわかりやすいと。
Shinさん、取材中ずっと美容師が楽しそうでした。
「今後は僕自身が引っ張っていくサロン作りじゃなくて、例えば若いサロンで若い客層を取るスタッフが出てきたらそういうブランドを作っていくとか。韓国が好きなやつがいたら、韓国との交流をもっと深めていくとか」
「何かを開拓していくのは、ぼくはすごく得意なんです。だからそういう感じに多様化していって、そういうのが集まったグループにしていきたいですね」
技術の高さに裏打ちされたフランスや韓国、海外とのつながり。
そして、独立したいスタッフのために考えられたシステムと、人の良さ。
海外で働きたい方、独立前提の方も大歓迎。
また、スタッフの人の良さが一番と考えている方もきっと合うと思います。
ぜひファゴさんを訪れてみてください。
ATELIER FAGOT
社員数
22名（男性8名・女性14名／日本人15名・フランス人7名）
平均年齢
27.5歳
坪数
ハナミズキ店：34坪
小手指店：35坪
所沢店 2F：35坪／3F：34坪
ナント店（フランス）：40坪
セット面
ハナミズキ店：10面
小手指店：11面
所沢店 2F：11面／3F：2面
ナント店：5面（エステ個室：2部屋）
店舗数
4店舗
お客様年齢層
10～20代：30%
30～40代：40%
50代以上：30%
スタッフ国籍比 or 人数
日本人15名・フランス人7名
募集
①スタイリスト
②アシスタント
雇用形態
①正社員
②アルバイト
③業務委託
資格
美容師免許
勤務地
・所沢店：埼玉県所沢市日吉町9-11ナガヌマビル 2/3F
・小手指店：埼玉県所沢市小手指町1-38-12 イーグルビル 1F
・ハナミズキ店：埼玉県所沢市小手指町1-1-1 2F
・フランス・ナント店：11 rue Racine 44000 Nantes France
勤務時間
所沢店／小手指店／ハナミズキ店
（平日）8:30～19:00
（土日祝）8:30〜18:30
※ナント店の勤務時間、給与等については別途お問い合わせください。
給与
【正社員】
1.新卒 ※2020年度：募集人員3名
・アシスタント：固定給 190,000円(美容師志望／カラーリスト志望)
2.中途
①フルタイムの方
・アシスタント：固定給 190,000円
・スタイリスト：固定給+歩合給 250,000円〜350,000円（完全歩合 35%〜55%）
②幹部候補（ディレクター）
固定給+歩合給：280,000円～400,000円
完全固定給：280,000円〜400,000円
③パートタイムの方
時給制：
・アシスタント 950円〜1,050円
・スタイリスト 1,150円〜1,540円
日給制：
・アシスタント 6,000円〜7,000円（6時間勤務）
・スタイリスト 7,500円〜11,000円（6時間勤務）
勤務時間や休日などはご相談にのります。
【業務委託契約】
業務委託契約をご希望の方は現在の契約状況をベースにご相談に応じます。
働き方は自由です。
その他、教育担当・外部講師希望者・web担当・リクルート担当者などご自分のキャリアに沿った報酬体系をご用意しています。
＼2019年5月新店舗OPEN／
パート・フルタイムスタイリスト募集中！
1日体験や見学もお気軽にどうぞ！
1日体験 日給10,000円（交通費込み）
【海外勤務（フランス店）について】
当社のフランス店での勤務をご希望の方は、当社の国内支店で１年間のキャリアプログラムを達成していただいき、それと同時にサロンワークに必要な語学のベースを習得していただきます。
渡仏時は現地での売上成績に応じた報酬が現地で支払われます。
初回は1~3ヶ月の期間を選択していただき、現地での試用期間とさせていただきます。
この間も現地労働局に届け出て、正式な雇用契約を結びます（ビザの取得は必要ありません）
試用期間の現地での勤務体制は週３日間のサロンワークと週１回のプライベート式語学学習になります。
サロンで行われるトレーニングやミーティングにはフランス人スタッフと同様に参加していただきます。
その後現地サロンで実績を認められれば、長期での勤務契約となります （ビザの取得が必要になります）
詳しい条件等につきましては面談の際にご説明させていただきます。
昇給
有り
賞与
有り
交通費
上限12,000円まで支給
福利厚生
社会保険／厚生年金／労災／雇用／有給休暇
フランス店勤務制度（年に2名・最大3ヶ月でローテーション）
各種手当
技術手当／店販売上手当／歩合手当
残業手当／住宅手当(徒歩圏内に居住の場合12,000円)
休日
①アシスタント
月・火曜日／年末年始（4〜5日）
バカンス休暇（7連休）
有給休暇（入社6ヶ月経過後5日、1年経過後10日）
②スタイリスト
月・火曜日／年末年始（4～5日）
バカンス休暇（入社1年経過後、2週間連休）
育児休暇／忌引休暇
夏期休暇
上記「バカンス休暇」該当
冬期休暇
上記「年末年始」該当
その他待遇
社内講習会／社外講習会／ヘアショー
撮影／社内イベント／フランス店勤務
就職祝い金
10,000円
選考プロセス
エントリー→サロン見学→
面接（ご希望により3日間のサロンワーク体験も可）
過去の募集記事です。こちらもぜひご覧ください。
『小手指からフランスへ』
